作業服の材質の選び方

作業服を選ぶときには、何を基準に選べばいいのか悩む人も多いでしょう。豊富な機能性やデザインについつい目がいってしまいがちですが、大切なのは材質です。どれだけ魅力的な作業服でも、材質が合わなければ着心地がいいとは言えません。

そこで、作業服に頻繁に使用される材質の選び方について解説します。それぞれのメリットとデメリットを知っておけば、選ぶときに迷うことがありません。

大きいサイズの作業服を手に入れよう

柔らかな綿のメリットとデメリット

天然繊維である綿は、柔らかな肌触りと吸水性に富んでいて、作業服の材質としても幅広く使われています。綿のメリットは、通気性に優れているところです。吸水性が高いうえに速乾性もあり、吸いとった水分をすぐに外側へと発散してくれます。

夏の暑いときや温度の高い場所で作業をしても、すぐに乾くので肌は常にサラサラしています。べたつく感じがしないため、ストレスになりにくいです。更に、綿は中心に空洞があり、熱を外部に逃がしません。そのため、保温性も高く秋や冬にも活躍します。

まさに、1年を通して着られる材質なのです。デメリットとしては、縮みやすいところです。綿は水分を含みやすい材質なので、水に濡らすと体積が増えます。乾くときにはその分縮んでしまうので、洗濯をするときには注意が必要です。

また、作業服のなかには防縮加工されているものもあるため、購入するときには、その特徴をチェックしてみるといいでしょう。綿は、肌触りと機能性の両方を併せ持っていますが、扱い方によってはデメリットと感じることもあります。

速乾性があるポリエステルのメリットとデメリット

化学繊維であるポリエステルは、シワになりにくくストレッチ性が高い材質です。そのメリットは、速乾性が高いことです。吸湿性が低く、水に濡れたり汗をかいてもすぐに蒸発してしまいます。そのため、雨に濡れたり汗をかいても不快に感じることはありません。

洗っても、元の形状にすぐに戻るため、洗ってもほとんど収縮することがありません。頻繁に洗濯をする人には最適な材質です。ですが、ポリエステルにはデメリットもあります。それは、汚れを吸着しやすいことです。汚れた衣類と洗濯をした場合、希にその汚れも吸着してしまうことがあるので、洗濯をするときには、汚れた衣類とは別に洗濯をするなど対策が必要です。

また、静電気が発生しやすいということも、デメリットの1つです。

埃がつきやすく、毛玉もできやすいので日頃の手入れが大切です。

ストレッチ性が高いナイロンのメリットとデメリット

作業服にストレッチ性を求める人もいるでしょう。化学繊維であるナイロンは、柔軟で伸びやすいという特徴がある材質なのでピッタリです。そのメリットは、軽やかさにあります。作業服が重いと動きも鈍くなり、効率も悪くなります。

ですが、軽い材質のナイロンだったら、体に負担を感じることなく素早い動きが可能です。薬品や油にも強いので、特殊な作業をするときの心強い味方になってくれます。速乾性が高く、シワになりにくい材質で型崩れすることもないので、洗濯を繰り返しおこなっても安心です。

デメリットは、熱に弱いということです。洗濯をした後にアイロンをかけると、溶けてしまったり、変色をしてしまう可能性もあります。洗濯をした後は、陰干しで乾燥させたり、低温でアイロンをかけるなどして対策をすることが必要です。

清涼感を感じる麻のメリットとデメリット

天然繊維の1つで、肌触りがひんやりしている麻は、夏に大活躍する材質です。天然繊維のなかでは最も丈夫だと言われているので、重労働をしても破けることはほとんどありません。水に濡れれば濡れるほど強度が増し、繰り返し洗濯をしても傷むことがありません。

メリットは、通気性や吸水性、発散性に優れているところで、汗をかいてもすぐに乾いてしまいます。また、肌に優しい材質でもあるため、汗疹もできにくくしっとりとりと肌に馴染みます。デメリットとしては、シワになりやすいところです。

植物素材である麻は、シワになりやすく、1度シワができるとなかなか取れません。洗濯で脱水をすると絞りシワができてしまいます。シワ対策としては、脱水時間を短くして、形をしっかり整えて干すことが有効です。また、色落ちがしやすい材質でもあるためアルカリ性の洗剤は避けた方がいいでしょう。

麻は、長く心地よく着るためにはこまめな手入れが必要な材質なのです。

ふんわりとしたアクリルのメリットとデメリット

優しい肌触りの作業服を探しているなら、染色性に優れているアクリルがいいのではないでしょうか。アクリルは、元々ウールに似せて作られた材質で、ふんわりとした感触が心地いいです。そして、ウールに似ているのは肌触りだけではありません。

保温性も高いので、寒い季節や、寒冷地での作業には最適です。また、アクリルは元に戻る力が強い材質です。洗濯をしてもシワになりにくく、元の形状を壊すことはありません。繰り返し洗濯をしても、その形を保っておくことができます。

ですが、毛玉ができやすい材質でもあります。洗濯するときには慎重におこないましょう。デメリットとしては、吸水性が高くなく、かいた汗を吸ってくれないところです。いつまでも肌に汗が残り、ストレスの原因になってしまいます。

また、静電気が発生しやすい材質でもあるので、摩擦によって簡単に静電気が発生してしまいます。場所によっては危険を伴うこともあるので注意しましょう。

光沢があるレーヨンのメリットとデメリット

作業服にも高級感を持たせないというときには、レーヨンを選ぶ人もいるでしょう。光沢があり、その手触りもまるでシルクのようです。発色性もあるため、鮮やかな作業服も可能です。メリットは、吸湿性が高くサラサラとした肌触りを感じられることです。

清涼感があり、夏でも快適に過ごせます。ですが、デメリットもあります。それは、水に弱い材質だということです。レーヨンはパルプから作られ、水に濡れるとシミになってしまいます。雨が降る日などは、特に注意が必要です。

また、シワになりやすく型崩れしやすい材質でもあります。洗濯や手入れのときには、特に注意が必要です。レーヨンは、光沢があり高級感を感じさせますが、手入れが難しいという一面もあります。作業服として選ぶときにはよく考えましょう。

作業服の材質を選ぶときには

作業服の材質を選ぶときには、メリットばかりを意識しがちですが、それだと実際に着用したことで後々トラブルになりかねません。材質を選ぶときには、デメリットについても知っておきましょう。デメリットを事前に知っておくことで、その材質が本当に自分に合っているのかがわかります。

また、洗濯表示を確認するなどして、手入れには十分に注意しましょう。